子どもたちが、うるさかった。
声のボリュームなど気にもせず、何度も何度も同じ話をする。
叫ぶ、歌う、泣く。
机をバンバン叩く。
走り回る。
せっかくゆっくりコーヒーを飲みながら、自分時間を過ごしに来たのに。
親は注意しないのか。
公共の場で自由気ままに振る舞う子どもたちに、静かにしなさい、お行儀よくしなさい、ちゃんとしなさい、と。
でも、ふと思う。
そうやって、子どもは自由を制限され、自分らしさをしまい込み、成長し、大人になっていくのかと。
ルールに縛られて、世間の目を気にして、まわりに迎合し、自分を必要としない、つるりと丸みを帯びた人間になっていくのかと。
本を読むにも、ノートを書くにも、うるさくて仕方なかった。
だけど、どうかそのままでいて。
なにものにもとらわれず、自由でいて。
そう思った。